釣りはしないのだが…・その3
釣りシリーズの締めくくりとして、新聞に載っていた記事を紹介したい。
朝日新聞岩手版に宇多清さん(62)というフライロッドを手作りしている方の記事が出ていた。
…渓流に潜むイワナやヤマメなどの渓流魚を、毛針で誘い出して釣り上げる「フライフィッシング」。カムパネラは、日本のフィールドに定着したこの西洋生まれの毛針釣り専用の竿となるフライロッドを、炭素繊維のシートから巻き上げて手作りする、恐らく国内でも唯一のメーカーだ。
紫波町佐比内の雑木林の中にひっそりとたたずむ小さなログハウスの工房から、全国各地、本場アメリカのフライフィッシャーマンすらあこがれる名竿(めいかん)が、こつこつと生み出されている。
代表の宇多さんは、神奈川県平塚市出身で、元は食品パックなどに使う真空ポンプメーカーに勤めた技術者だ。23歳で始めたフライフィッシングに魅せられ、46歳の時、会社を辞めて「いつかは」とあこがれていた田舎暮らしを、あこがれの渓流が広がる岩手に移住して始めた。(中略)「釣り人の感性でしか作れない竿」を目指して99年にメーカーを立ち上げた。社名の「カムパネラ」も、岩手らしい名をと「銀河鉄道の夜」にちなんで釣り仲間の編集者がつけてくれた。
手作業で炭素繊維の布を切って先を細くした金属製の芯棒に巻き付け、むらなく仕上げるため真空オーブンで焼き上げるのが特色だ。(中略)カムパネラロッドは、代表の宇多さんと、ただ1人の社員で同じく神奈川から岩手に移住したベテラン釣り師の石川寛樹さん(39)の2人が実際に釣りに出かけ、釣り仲間の意見を反映して「感性」で練り上げた竿のしなりを数値化し、一本一本、手作りする。(中略)
手作りのため、1カ月に生産できる竿は多くて60本。宇多さん手作りのバンブーロッド(竹竿)に至っては年産わずか30本で、予約しても1年半待ちという。
だが決して量産メーカーになるつもりはない。「釣りは人生の憩い。自分自身が本当に欲しいと思う竿を、喜んでくれる人のために作りたい」。それが、宇多さんと石川さんの答えだ。
(朝日新聞岩手版 2009年11月19日付)
私はまったく釣りをしないので、この手作りロッドがどれくらいの価値があるものか正直分からない。しかし記事の最後に出ていた宇多さんの言葉は、本物の人の言葉だと思う。
一本一本丹誠込めて作られたロッドは、おそらく手にしっくりとなじむ逸品なのだろう。釣りはしないけれども、どんなロッドなのか一度実物を見てみたい。
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