ラジオ

2012年12月25日 (火)

最近聞いたDigの名言集

いつも記事のネタ元にしているTBSラジオの「ニュース探究ラジオDig」であるが、ポッドキャストで配信されているものを聞いているので、同じ放送を何度か繰り返して聞くことが多い。

そのようにして聞いた10月・11月の放送分に、いくつか印象に残る名言があった。以下に紹介してみたい。

まず10月下旬に出演していた、元外交官で作家の佐藤優氏。

アメリカ人ていうのはですね、ドラエもんのジャイアンみたいなところがあるんですよ。悪いヤツじゃないんですけど、難しいことがよく分かんないんです。
(TBSラジオ「ニュース探究ラジオ」Dig 2012.10.23放送分より) 

これは言い得て妙である。うまい喩えでおもわず笑ってしまった。佐藤氏によると、沖縄で米兵による事件が後を絶たないのは、「アメリカは単に、我々が戦いで取った戦利品だと、沖縄は。こういう勘違いをしているわけですね。だから何をやってもかまわないのだと。」という認識から来ていると語った。

この佐藤優氏の回は初めて耳にする話が多く、沖縄の方には当たり前の事柄がいかに本土の人びとに理解されていないのか痛感した。いずれ機会があれば詳細に取り上げて紹介したい。

11月上旬の元経産省官僚だった古賀茂明氏の、官僚についての話も面白かった。政権交代前の自民党政権のころを取り上げて

自民党の議員というのは、基本的に官僚に育てられるんですよ。
(TBSラジオ「ニュース探究ラジオ」Dig 2012.11.13放送分より)

と話していた。官僚が議員にレクチャーすることで政治家として成長していくという仕組みなのだが、問題は官僚は自分たちに都合の悪いことは触れず、都合のいいことしか教えないということなのだそうだ。今こういう問題がありまして、こういう方向へ政策を持っていかないと大変なことになります、という具合に話をするのだという。一方、説明を求められて議員の所にいくと陳情を持ち込まれて便宜をはかってくれということになったりもするのだそうだ。こうして議員と官僚の結びつきが強くなるというわけだ。

さらに国会での質問や答弁を官僚が書いている場合も多く、極端な話、野党の国会質問と政府の答弁を同じ官僚が書いていることもあり得るそうだ。何じゃそりゃ、という話だが、それだけ国会議員が専門的なことがらを勉強していないということなのだろう。

なぜ官僚支配が打破できないのか。財務省と戦えないからなのだそうだ。一つは予算編成の問題があるため。それよりももっと大きいのは、財務省は怖いとみんな思っていることだという。国税庁があるからである。脱税ではなくても、過少申告のような申告漏れの問題が政治家には怖い。それゆえ国税庁を財務省から切り離し歳入庁を作ろうという動きも、結局消えてしまった。つまり財務省には誰も逆らえないという話である。

最後に11月下旬の放送で、社会保障に関連して語っていた反貧困ネットワーク事務局長、湯浅誠氏の発言。以前の記事でも触れたが

(社会保障の制度から)漏れこぼれる人が増え、中間層が薄くなると社会が弱体化する。
(TBSラジオ「ニュース探究ラジオ」Dig 2012.11.27放送分より)

という部分。「中間層が薄くなると社会が弱体化する」というのは、社会の流動性が高まり確実安心なものがどこにも存在しないという不安感が広まるからであり、努力してもムダであるという「希望格差社会」を生み出すからである。しかし、これは日本に限った話ではなく、先進工業国が同じように抱えている問題である。グローバリズムの浸透とともに不可避的に生じる問題点であり、一国や個人の努力だけで解決できる問題ではない。

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2011年2月28日 (月)

生物の基本仕様

分子生物学者の福岡伸一さんが、面白いことを話していた。例によってTBSラジオのニュース探究ラジオDig のポッドキャスティングで聞いた、2月初め放送分のミツバチの話の回でのこと。本論のミツバチの話も面白かったが、後半のゲストとして登場した福岡先生の話が実に興味深かった。

福岡先生によると、生物の基本仕様はメスなのだそうだ。たとえば「アリマキ」という虫の話が出てくる。アリマキは卵ではなく、哺乳類みたいにアリマキの形で子どもを産むのだが普段生まれてくるのはメスばかりなのだそうだ。しかも、生まれたアリマキのメスの中には既に次のメスが入っていて、まるでマトリョーシカ人形のようだという。

で、オスはいつ登場するのかというと、気温が下がるか何かして変化したときに羽を持ったオスのアリマキが生み出される。そのオスはどこか別のところに飛んで行って交尾し、遺伝子のシャフリングが行われるのだという。つまり、オスは遺伝子を運ぶための道具として決まった時期に必要とされるだけなのだそうだ。福岡先生曰く、「アダムからイブが作られたという話とはちがって、生物界ではメスが基本仕様で、メスからオスが作り出されているわけです」

なるほどなあ。さらに福岡先生は、ここからはお話に過ぎないがと前置きして自説を述べた。本来は遺伝子をつなぐ横糸として交尾時期にしか必要とされなかったオスが、哺乳類になるとなぜ常時いるようになるのか。これはオスがメスを喜ばせるために、エサだけでなくいろいろなものを集めてため込んでおくようになり、それならば一家に一台オスがいてもいいのではないかということになったのでは、という。つまりコレクションをする、ものを集めるというのはメスの機嫌を取るためのオスの習性だという。さらに、オス同士がコレクションの交換をするようになり、そこから制度や仕組みという社会が発生するようになったのではないかという生物学者らしい社会発生論を展開していた。

ミツバチの世界でも、働き蜂はみなメスなのだという。メスは受精卵から生まれ、オスは無精卵から生まれるらしく、完全な遺伝情報を持っているのはメスなのだそうだ。オスの存在理由は、交尾のためが一つ。もう一つは、不完全な遺伝情報を持っている存在であるがゆえに病気など不都合な遺伝情報が発現しやすく、それを引き受けて死んでいく存在なのだそうだ。なんともやるせない話だ。この他にもミツバチの話には興味深い事柄が盛りだくさんだったが、追々ブログネタに使わせていただこうかと考えている。

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2010年5月13日 (木)

NSPを初めて聴いた日

一関高専出身のフォークグループ、NSPの曲を最初に聴いたのは、NHK-FMの盛岡放送局が土曜日の午後から夕方にかけて流していた「FMリクエスト・アワー」というローカル番組でだった。

「さようなら」という曲だったと思う。アマチュアグループの作った、素朴なつくりの曲だった。しかし、既成の曲にはない新鮮な感触もあった。その後もNSPの曲は「FMリクエスト・アワー」の中で流れ、それからほどなくメジャー・デビューとなったように記憶している。

今から三十五、六年以上も前の話である。現代ならライブハウスや路上ライブで注目を集め、インディーズでアルバムを出し、メジャー・デビューという道筋なのかもしれないが、当時NHK-FMが果たしていた役割は大きかった。特に地方に住んでいて、アマチュアバンドのライブもろくに無いようなころ、土曜日の午後にFM放送で流れる音楽は一番の情報源だった。

たぶん、NSPのその後の曲も多くは同じ番組で聴いたような気がする。「汗」やヒットした「夕暮れ時はさびしそう」もそうだった。だんだん人気が出ていくNSPをまぶしいような思いで聴いていた。今でもそうなのかもしれないが、メジャー・デビューする前から聴いていたグループの人気が急上昇し始めると、昔からのファンはどこかさみしい気持ちも拭えなかった。身近なところにいた人たちが、急に別世界の人びとのように見えたからかもしれない。

教室で金田先生のCDに耳を傾けていると、なぜかNSPの曲を初めて聴いたころのことが思い浮かんだ。一関という土地の共通性だけではないと思うのだが、なにか通底するものがあるような気がする。じわじわとしみ込んでくる情感の豊かなところとか、なんとなく同じ土地の香りがする。

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2007年11月10日 (土)

ラジオの時間

といっても、三谷幸喜作品のことではありません。

自宅から仕事場の教室まで車で40分ほど通勤に時間がかかります。その車で毎日聞いているのは、ほぼラジオ番組です。FM放送の時もありますし、帰宅時だとAM放送でニュースを聞きながらということもよくあります。家に着くとほとんどラジオをかけることはありませんから、車を運転している時間が「ラジオの時間」ということになります。

ラジオを好んで聞くようになったのはいつごろからかというと、中学1年くらいの時からだったと思います。今ならテレビの深夜番組があるので、夜更かしのお供はテレビやビデオ・DVDでしょう。信じられない話かもしれませんが、以前は午前1時前にたいがいのテレビ局が放送を終了し、テストパターンを流しているか、ザーッと砂嵐のような画面になっているのが普通でした。深夜の通販番組も何もない古き良き時代の話です。

当時、つまり私が中学1年くらいのころはラジオの深夜放送がブームでした。「朝ズバ」のみのさんがラジオの深夜番組のDJ(パーソナリティと言ったほうが今の人には誤解がないかもしれません)をしていたんですからね。文化放送の「セイヤング」でした、確か。TBSは「パックインミュージック」、ニッポン放送は「オールナイトニッポン」と、それぞれの看板番組がありました。

高校生のころによく聞いたのはNHKの「サウンドストリート」です。渋谷陽一さんの担当日は欠かさず聞いていました。現在も復活してNHK-FMで深夜にサウンドストリートが放送されており、渋谷陽一氏の昔と変わらない声が聞こえてきます。番組が復活して放送されていることを知らずに、ある日いきなり渋谷氏の声を耳にしたときは、運転中でしたが思わずのけぞってしまいました。数十年前の放送を再放送しているのかと一瞬思ったくらい、変わらない声と口調ですね、あの方は。

さてラジオを聞いている時間を振り返ってみると、圧倒的に一人で聞いていることが多いです。テレビ放送が始まる前の時代なら、家族で一台のラジオに耳を傾けていたのでしょうが、テレビが登場してからのラジオは個人で聞くもの、つまりパーソナルなものになっていったのではないでしょうか。ときどき車に家族を乗せているとき、みんなでラジオを聞くということはあっても、普段の暮らしの中で一緒にラジオを聞くということはめったにありません。

ラジオは注意が聴覚だけに絞られ、聞いている側の想像力を刺激することが多いような気がします。視覚に頼ることができないため、かえって欠けている情報を補おうとするからなのかもしれません。不足があるゆえに豊かなものをもたらすというのは面白いところです。

最後に一つだけ。センター試験などに向けてリスニングの練習が必要だと感じている高校生のみなさんへ。NHKラジオ第2放送で流れる「What's Up Japan」という20分ほどの番組がおすすめです。ネット上でも毎日の放送分を配信していますので、そちらを聞いたほうが良いでしょう。内容は難しく思われるかもしれませんが、耳を馴らしながら時事的な話題に触れられる点が特に良いと思います。以下のページです。

http://www.nhk.or.jp/rjweekly

「英語」のボタンをクリックすると各曜日の放送分が聞けるページになります。Real Playerを使っていればすぐに再生できると思います。

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