体育の日も近いので、このままサッカーブログ化したまま話題を続けます。サッカーに興味がない方はお時間の無駄になりますので、早々に他へ回られた方がよろしいかと思います。
さて、きのうに続き好きなサッカー選手のタイプということだが、三つめはいわゆる「司令塔」タイプのゲームメイクできる攻撃的中盤の選手である。このポジションの代表は言わずと知れたジダンであろう。しかし、ジダンは別格で神様のようなものだから私ごときが語るまでもなくすでに多くの人に語り尽くされていると思う。ACミランに在籍しているロナウジーニョもそうである。
そこで、サッカーファン以外にはあまり知られていないだろうと思われる二人を取り上げたい。一人はイングランド、プレミア・リーグのアーセナルに所属するトマス・ロシツキーである。昨シーズンはケガに泣き、プレミア・リーグではほとんど試合に出ていないが、現在のチェコ代表の中心選手である。
ロシツキーを最初に見たのはドイツのブンデス・リーガで、ドルトムントにいた頃だ。同じチェコ代表の長身フォワード、ヤン・コレルとのコンビでゴールを量産していた。パスを出すタイミングとそのセンス、ドリブルやミドルレンジからのシュートなど明らかに非凡なものがあった。しかし、少し華奢な感じだった。相手チームからのマークがきつく、当たりの強いブンデス・リーガではガンガン削られていた。これは体がもたないんじゃないか、と心配していた通りドイツ時代もケガでシーズン中の長い期間を棒に振っている。
アーセナルに移籍する前、スペインのアトレティコ・マドリードに移るのではないかという噂が流れたことがあり、そうなればいいのにと期待していた。ロシツキーのようなタイプはリーガ・エスパニョーラのように中盤の削り合いがきつくないリーグの方が向くのではないかと思ったからだ。だがアーセナルに移籍し、プレミア・リーグでゲームメイクにその才能を存分に発揮する。ただ、ここでもまたケガに泣かされた。ドルトムント時代からすれば体もだいぶガッシリとしてきたのだが、それでもやはり繊細な感じのする天才プレーヤーだ。今季は本格復帰らしいので活躍を期待したい。
もう一人は、現在ポルトガル・リーグのベンフィカというチームに所属しているパブロ・アイマールである。もうじき30歳になるので決して若い選手ではない。そういえばロシツキーももう28歳だ。サッカー選手は旬の時期が長くないから、見たいと思った選手はその時に見ておかないと後悔する。アイマールが輝いていたのは、バレンシアに移籍してきた20代始めの頃だった。
初めてアイマールのプレーを見たとき、なんと楽しそうにプレーしている選手だろうと感心してしまった。試合中に生き生きした笑顔を見せるのはロナウジーニョもそうだ。本当にサッカーが好きなんだろうなとこちらまで楽しくなる。
バレンシアでのアイマールは、ゴール前への決定的なパスを何本も出していた。自らゴールを決めることも多かったが、それよりもアシストの数が群を抜いていた。絶妙のタイミングで、ここしかないところへピンポイントでパスを出し、味方のゴールを引き出す。左サイドのビセンテやフォワードのミスタことミゲル・アンヘル・フェレール・マルティネス(長い!)とのコンビネーションでバレンシアの黄金期を演出していたと言える。
しかしその後、バレンシアの監督が替わり、アイマールの出番が減っていく。サッカー選手はサブに回ると、どんな選手でも次第に悪い方の循環に入ってしまう。戦術に合わないというだけで控えに回され、力を出せないままチームを去るというケースはよく見かける。アイマールにとって不運だったのは、アルゼンチン代表でもサブに回らざるをなかったことだ。アルゼンチンには同じポジションにリケルメという名手がいるため、アイマールの出番がなかった。この点もつくづく惜しまれる。
アイマールはバレンシアから同じスペインリーグのサラゴサに移籍し、そこではレギュラーを確保しバレンシア時代のひらめきを取り戻したかに見えた。今季、リーガ・エスパニョーラでアイマールの姿を見かけないのでどうしたのだろうと思っていたが、隣国ポルトガルのリーグに移籍していたとは。
ロシツキーもアイマールも天才的なプレーヤーである。二人とも音楽家でいえばモーツァルトみたいなものだ。軽やかで繊細で、見るものを楽しい気持ちにさせてくれる。きつくマークされてケガに泣いたり、十分に実力を出せなかったりするポジションだけにベストのプレーを見ることは奇跡的な瞬間となる。その期待に見合うだけの選手だからこそ目が離せない。
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