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2015年3月22日 (日)

ジョン・クレマー

Youtubeで何がありがたいといって、古い音源を手軽に聴きかえすことができるということ以上のものはない。

ジョン・クレマーというテナー・サックス奏者をお聴きになったことがあるだろうか。耳なじみのいいフュージョンのサックス奏者というイメージが強いようだが、この人が、本当にやりたかったのはこっちだと言いたげな2枚組アルバムを出したことがあった。「Nexus」というアルバムだ。

ああ、この人はコルトレーン・フリークだったんだ。ジョン・コルトレーンを聴いていた方は、ジョン・クレマーのテナーを聴くとたぶん真っ先にそう思うはずだ。コルトレーンに捧げたオマージュ以外の何ものでもない。そんなふうに、コルトレーンを彷彿とさせるプレイが延々続く。フュージョンをやってるけど、本当はこれがやりたかったんだという思いがひしひしと伝わってくる。

この「Nexus」はCD化されていないのではないかと思う。アナログ盤しか出ておらず、若いころに聴いて以来、長い間耳にする機会がなかった。いまから三十年前。二十代の半ばにもなっていなかったころだ。通い詰めていた仙台のジャズ喫茶「Count」でよくかかっていた。そのころ「Count」のウェイターをしていた友人がコルトレーン・フリークで、したがってジョン・クレマーのこのアルバムも大好きで、リクエストがなくてもときどきターンテーブルに載せていた。

ふと思い立って、先日Youtubeで検索してみると、「Nexus」の2枚組がまるまるアップされているではないか。アナログ盤の1枚目と2枚目の音量に差がありすぎるのが欠点だが(おそらくデジタル化して取り込むときにレベルを揃えなかったのだろう)、当時の雰囲気は十分に味わえる。

1枚目に収録されている曲は「Misty」「Body and Soul」「God Bless the Child」のようにスタンダードが多い。「Body and Soul」は、「Birds and Ballads」というオムニバスアルバムにも収録されているので、一番耳になじんでいる。しかし、このアルバムのすごいのは、なんといっても2枚目だ。コルトレーン自身が吹いているのかと錯覚するようなすさまじさがある。ジャズ喫茶では1枚の両面を続けてかけることはまず無かったし、2枚組を通して聴く機会も全くなかったから分からなかった。あらためて聴いてみるとこの2枚目のすごさがよく分かる。

特にドラムのカール・バーネットとジョン・クレマーのデュオで演奏される「Softly, As in a Morning Sunrise」や「Impressions」は圧巻だ。ドラムがこれでもかという勢いでリズムを刻み続け、ジョン・クレマーがバリバリと吹きまくる。いやあ極楽、極楽。ジャズを聴いててよかった。そんなふうに思ってしまう快演である。

興味のある方、特にコルトレーン・フリークの方は、こちらのリンクでどうぞご一聴を。

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コメント

こんばんは。

ジョン・クレマーのサックスはアンニュイで都会的ですよね。セクシーなバラードが多い感じがしています。
小林先生のブログを読んで、久しぶりに聞いてみました。1980年代の曲は急に軽いタッチの演奏が多くなっているようですが、様々な色を持っているジャズメンですね。
それにしてもYoutubeの守備範囲の広さは本当に驚きですね。


【学び舎主人】
コメントありがとうございます。
私はフュージョンをやってるジョン・クレマーは、ほとんど聴いたことがなかったので、コルトレーンのように吹いているこの「Nexus」の印象がとても強いです。

ご指摘のように、Youtubeのおかげで昔の曲を聞き直すのが楽になり結構な時代になったものだと思います。

投稿: かねごん | 2015年3月23日 (月) 23時23分

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