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2013年9月15日 (日)

記録的な猛暑でも…

今年の夏は、とても暑かった年として記憶されることになるのだろう。北日本に住んでいると、あまり猛暑の実感はない。けれども報道系番組のお天気コーナーなどで、40度を超える猛暑が続きますという言葉を耳にすることが多かった。西日本にお住まいの方は、本当に大変だったろうと思う。

おそらく、クーラーもフル稼働だったと思われる。にもかかわらず、停電が起きたり、電力供給が不足したという話は聞かなかった。原子力発電所がほとんど稼働していないのに、である。つまり、原発がなくても、今年のような猛暑の夏をちゃんと乗り切ることができるということだ。原発を再稼働しないと電力の安定供給が行えない、という説明は単なる冗談だったのか。

秋から電力料金の値上げが予定されている。火力発電用の燃料購入費が高騰しているから、という理由である。しかし、値上げせずとも済むように企業努力はしたのだろうか。地域独占体制に守られていて競争がないのだから、「殿様商売」になっている傾向はないのだろうか。

あるいはまた、原発再稼働の口実として電力料金の値上げを利用しようとしているのではないか、という疑問も浮かぶ。再稼働しないと電力料金が下がりませんが、それでもよろしいですか。だが、これも本当は、競争がないから料金が下がらないのではないか。地域の中に競合する電力会社が複数あれば事情は違ってくるだろう。大規模な電力会社でなくても、地域分散型の発電施設(たとえば、燃料電池を中心としたものとか)があちこちにできるようになれば、現在のように、電力会社から電力を買わなくてもよくなる。

実質的に原発が止まっているのに停電が起きない。猛暑で、冷房はどこでもガンガンかけていたはずだが、それでも何ともなかった。大手メディアが取り上げないので、だれもそれを不思議に思いもしないけれど、よくよく考えてみれば電力の不足は絵空事でしかないのだなあとあらためて感じる。

原発を再稼働しないと、日本の企業が高い電力料金のために国際競争に勝てない。こういう論もよく耳にした。しかし、これも本当だろうか。利潤追求のため、徹底してコストを削る企業は、電力料金が上がるなら自前の発電施設を持ったほうが安上がりだと判断する場合もあるのではないか。そもそも、純然たる日本企業などどれくらいあるのだろう。多かれ少なかれ外資の入った多国籍企業であったり、外資が入っていなくても生産拠点や販売拠点を国外に広げ、主軸がそちらというところは、果たして「日本企業」と言っていいのだろうか。

グローバル化が進むにつれて、「日本企業」と思っていたところが実は多国籍企業化してしまっているという例も少なくないのではないか。また、グローバル化しないと生き残っていけないというのも、企業が置かれている現状であろう。だから、原発再稼働をしても、必ずしも「日本企業」の国際競争力強化につながるとは言えない。むしろ多国籍展開しているグローバル企業からの要請で、再稼働を画策しているということではないか。経済優先の論理を出せば、誰もが黙ると考えているのだとすると、それもなんだか腹立たしい。

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コメント

電力が足りないから原発を稼働したいんじゃないんですよね。
利益が大きいからですよね。
利益のために危険をかえりみない電力会社って、いつも言ってきたように麻薬患者と同じで、隔離して治療しなければならないんじゃないでしょうか。
でもですね、治療するにも主治医までがなにかしら、原子力の魅力に取りつかれているようなので、難しいですね。


【学び舎主人】
コメントありがとうございます。

原発事故後も何も体質が変わっていないように見えますね。まるで、原発事故がなかったような世の中の風潮にも違和感がありますが、これはこれで、大手マスメディアの策略なのでしょうから、困ったものです。

この上、東京オリンピックのお祭り騒ぎが続くのかと思うと、うんざりします。

投稿: かねごん | 2013年9月15日 (日) 16時19分

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