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2012年4月15日 (日)

眠りと夢・その14

この前の明け方、妙な夢を見て目が覚めてしまった。起きてからしばらく変な気分が続く夢だった。一年数カ月ぶりとなるが「眠りと夢」の記事として書き留めておこうと思う。

通り慣れた近所の道を自宅へ向かって車を走らせている。道路には砂利の固まりやら穴ぼこがあちこちにあり、ずいぶん走りにくい。二十数年前に今の場所に引っ越すまで住んでいた家の近くにさしかかり、思わず左へハンドルを切って細い小道に入ろうとしてあわててブレーキをかけた。下っていく道の先が水浸しである。

現実であればそのような状況なら家には帰り着けない可能性が高いのだが、どこをどう通ったのか自宅までたどり着くことができた。現在住んでいるところとほとんど同じ風景であるが、この自宅付近の水はすっかり引いている。家の壁の一部にここまで水が上がったと分かる線が残っているので、少し前まで水があふれていたのだとは思うが、その割にはいつもと変わらない様子である。家の中に入ってみるが誰もいない。中へは浸水しなかったようで、どこも何ともない。どうなっているのかといぶかりながらまた外へと回ってみる。隣家との間にある道路の上に雨よけの屋根のようなものが張り出していて、そこだけ現実の自宅とは違っている。

夢の中ではあるものの、ふとパラレルワールドに紛れ込んだような気持ちになってしまった。目の前にみえる風景はほとんど現実の風景と変わらない。近所の並びも同じである。けれどもここは「よく似ているけれど違うどこか」なのだという感覚が強く迫ってきた。

隣近所の家にも車が停まっているのに、なぜか人の気配がしない。それは自分の家も同様だ。家族が誰一人そこにいない。なぜ誰もいないのだろう。自分一人だけ取り残されてしまったような少しわびしい気持ちと、いやいやこれは自分のいる世界とは別の世界の中なのだと冷静に考える気持ちが入り混じり、何とも妙な気分だった。

目が覚めてぼんやりした頭でとりとめもなく夢の光景を反芻する。福島の原発事故が起きて汚染されてしまった東日本に住んでいることが今更ながら非現実的なことのように思えた。もしかすると東日本大震災が起きても福島の原発事故が起きなかった世界や、東日本大震災も原発事故も起きなかった世界というのもあり得たのかもしれない。パラレルワールドのどこかでは平々凡々と変わらない日々を続けている自分がいるのかもしれない。そんな妙な考えがどっかりと居座ってしまい、少し気が重くなった。

しかし、私たちが実際にいるのは、まぎれもなく東日本大震災が起き福島の原発事故が起きてしまった世界である。それ以上でもそれ以下でもない。

これからこの国はどうなっていくのか。ひとえにそれは、この国に住む人々の選択にかかっている。どういう社会を望むのか。そのために自分がどう関わるのか。選択と指向の中に未来の姿が立ち現れてくる。一人一人の考えが問われる局面に差しかかっているのではないか。過去は変えられなくても、未来は選びとることができる。

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