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2011年12月17日 (土)

冷温停止?

昨日は、冷える日だと思っていたら夜になって雪が降ってきた。教室の窓から外を見ると、街がすっぽり雪に覆われている。十一月に降ったみぞれまじりの雨雪ではなく、軽く乾いた雪だ。おそらく積もるだろうと思っていたらその通りになった。それほど降り方は激しくないので、日中に陽射しが戻ればすぐに融けてしまうかもしれないが、あたり一面が雪に覆われる景色は久々のような気がする。また冬が巡ってきたということだ。

白く雪に覆われていく家並みを眺めながら、これからの行く末を漠然と思った。政府は「冷温停止」を宣言して、事故が収束したという印象を強引にでも作り出したいらしい。福島の原子炉の中がどうなっているのか、実際を誰も確認できていないのに、「冷温停止」というレッテルを早く貼りたくて仕方ないということなのだろう。

しかし、雪に覆われても家々が消えてしまったわけではないように、収束したと宣言されても福島の原発事故は継続中だと見るべきだろう。二十五年経ったチェルノブイリだって、いまだに高い放射線量が測定されていて、30km圏内の「ゾーン」へは立ち入りが厳重に制限されている。

自宅に帰って、ほとんど「夜食」とでも呼ぶべき遅い夕食を食べながら報道系の番組を見ていたら、細野大臣が「冷温停止」宣言について、キャスターの質問に答えていた。本来細野大臣はもっと歯切れのいい発言のできる人だと思うが、なにか奥歯に物のはさまったようなスッキリしない説明だった。現状がどうなのか分かっていないのに、政府は「冷温停止」というひと言が言いたいだけではないのか。細野大臣も、おそらく慎重に発言するようにと官僚から言われているのだろう。それが政府の方針ですから、と。

「冷温停止」とは、1) 炉心の温度が100度以下に下がっていること  2) 放射能が制御・管理されていること、という二つを満たした状態なのだそうだ。炉心が100度以下になっているのは確かなのだろう。しかし、それはすでにメルトスルーした核燃料が圧力容器内に無く、格納容器を溶かし建屋のコンクリートも溶かして、いわゆる「チャイナシンドローム」状態だからなのではないのか。融解した核燃料が遙か下に沈んでしまっているのであれば炉心の温度が下がったとしても不思議ではない。現状が分からないのだから、その可能性だってあるだろう。

二つ目の放射能の制御・管理ができている状態にしても、はたしてそうだと言えるのだろうか。大量の汚染水はどこに排出しているのだろう。海へ垂れ流しているのではないのか。一定量以下に押さえていますから管理できていますと言うつもりなのだろうか。今後、事態が急転して再臨界とか予想外の展開となり、大気中へも放射能が再び大量に漏れ出すような事態にならないという確実な保証がどこにあるというのか。

一般国民の感覚で考えても、誰もまともに受け取らないような「冷温停止」を東電と政府がお手盛りで宣言しても、本当にそうなのかと不信感が募るばかりだ。

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