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2011年3月29日 (火)

一本の松

昨日の新聞に、津波の被害に遭った陸前高田市の高田松原の写真が載っていた。被害に遭う前の松林も一緒に載っていたが、全く別の場所のようであった。数万本あった松はことごとく津波にのみ込まれてしまい、根こそぎ波にさらわれた。しかし、たった一本だけまるで奇跡のように残った松がある。記事によると、陸前高田市の人びとはこの松を市の復興の象徴にしたい、いつかまた高田松原を元のように取り戻したいと思っているようだ。

この高田松原には思い出がある。中学時代、剣道部の部長の親戚が陸前高田市にいて、私が一年生のとき夏休みの合宿でお世話になった。高田松原まで歩いて十数分の所だった。毎朝、起床すると高田松原まで砂浜をランニングし、砂浜で竹刀の素振りをした。日中は小さな桟橋に出かけて釣り糸を垂れ、釣れた雑魚を夕食のおかずにしてもらったりと楽しい日々だった。あのときお世話になった部長の親戚はご無事なのだろうか。

息子がまだ幼かった頃、家族で陸前高田市を訪れたこともあった。海水浴のシーズンではなく、春先だったような気がする。高田松原の林を抜けて砂浜に出ると、波打ち際まで降りてしばらくの時間を過ごした。小学校の低学年の頃にも連れて行ったことがある。その時は秋だったかもしれない。

砂浜に沿って続く高田松原の松林は美しかった。残った一本の松から、また一本一本増やして、何十年かかってもいいから元の松原を取り戻してほしいと思う。そこに住んでいる人たちにとっても、そこを訪れたことのある人たちにとっても「思い出」と「記憶」につながる大事な場所の一つだからだ。

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