« 関東大震災と古今亭志ん生 | トップページ | 悪夢の続き »

2011年3月31日 (木)

日常は回復しつつあるが…

徐々にではあるが、岩手の内陸部は震災以前の日常に戻りつつある。燃料が入って来るに従って物流も回復し始めているようだ。昨日、水沢のガソリンスタンドでは行列ができていなかった。スタンドの従業員に訊ねると、以前のような行列にはなりませんね、と言う。連日タンクローリーが入荷分を持ってくるのでまずまず平常通りの営業に近いです、とのこと。

ついでに書店にも入ってみる。息子が読みたいと騒いでいた桜庭一樹氏の『GOSICK VII』も平積みで並んでいる。教室に戻りがてら、一番近いコンビニにも入ってみる。おにぎりやサンドイッチ、パスタやお弁当がいつもよりは少な目であるがちゃんと並んでいる。パンもある。カップ麺とインスタントラーメンの棚はかなり空きが目立つが、それでも全くの空ではない。

こうして震災前の日常が少しずつ戻りつつあるが、中学校の始業式や入学式は一週間ほど後にずれ込んだようだ。修学旅行もどうなるのか分からない。北海道に行く先を変更するかという案もあると聞く。今年は、このようにこの震災の影響がまだまだ続くのだろう。いつもと同じような年になるとは到底思えない。

加えて福島の原発事故である。数日前にこの問題に触れたときは、ある程度収束に向かっているのであろうと楽観視していたが、どうもそうではないようだ。ビデオニュース・ドットコム で流していた福島原発事故の「最悪のシナリオ」に関する想定を聞いていると、これはとてつもない放射能被害が発生する可能性が高いのではないかと思えてきた。

記者会見で、神保哲生氏の「想定される事態の中で、最悪の事態というのはどのようなものと考えているのか」という質問に対し、枝野官房長官は答えを明確にしなかった。枝野官房長官の日頃の言動からして、明晰な回答は可能だったはずだが、あえてそれを口にしなかった。いや、口にできなかったのかもしれない。宮台真司氏は、官邸の側から最悪のシナリオについてはしゃべってはいけないというバインドがかかっていたのではないかとコメントしていた。つまり政府が想定している最悪のシナリオを公表した場合に、社会的混乱が避けられず収拾がつかない状態に陥る可能性があると見ているのではないかという。

結局、われわれ日本人の民度とはその程度に見積もられているのか。パニックを避けるために政府があえて真相を語らず、マスコミもそれを知った上で荷担しているのであれば、戦時中の大本営発表と何も変わらない。どうにもならなくなって真相を知らされ国民が茫然自失するというのでは、何とも情けない。せめて何がどうなる可能性があるのか、最悪の事態を回避できる可能性はどの程度あり、もし回避できない場合にはどう対処しどう行動すればいいのか、情報そのものが明らかにされなければ判断も行動も取りようがない。

ビデオニュース・ドットコムの番組に出ていたNPO環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也氏によると、「最悪のシナリオ」とは実は爆発的な放射性物質の拡散ではなく、漏れている冷却水が際限もなく漏れ続け、事態が収束するまで半年も一年も放射性物質を外へ出し続けることなのではないかと警告していた。1号機から4号機までの原子炉で問題が起きている現状は、ある意味でチェルノブイリ以上に対処が難しいのではないかとも語っていた。仮にこの4基の原子炉のうち、どれか1基でも大規模な水素爆発が起きて放射性物質を周辺にまき散らす事態になれば、他の原子炉を冷却する作業自体が続けられなくなり炉心の温度が上昇し続ける危険性も出てくるという。

3月25日のビデオニュース・ドットコム、第519回マル激トーク・オン・ディマンド「あえて最悪のシナリオとその対処法を考える」はトータルで4時間ほどの番組である。かなり長尺ではあるが、時間の許す方は一度ご覧になってはいかがかと思う。

にほんブログ村 教育ブログ 塾・予備校教育へ 教育ブログ 塾・予備校教育

人気ブログランキングへ 人気ブログランキング(教育・学校)

|

« 関東大震災と古今亭志ん生 | トップページ | 悪夢の続き »

ひとりごと」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 日常は回復しつつあるが…:

« 関東大震災と古今亭志ん生 | トップページ | 悪夢の続き »