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2010年8月20日 (金)

落語の中の犬と猫・その1

昨日までの「猫づくし」にちなんで、落語に登場する犬や猫たちもまとめておこうと思う。

落語にはさまざまな生き物が出てくる。おそらく一番多いのは狐だと思う。その次に来るのが狸か猫ではないかという感じがする。犬も出てくるが主役にならない。それからすると狐や狸や猫は主役を張れる分だけ立派である。いや、立派かどうかは分からないが、落語のストーリー性にうまく貢献できる生き物たちではある。

犬が出てくる落語と言われてすぐに思い出すのは「犬の災難」と「犬の目」、それから「品川心中」で貸本屋の金造が野犬にほえられて追いかけられるシーンくらいだ。あ、「二番煎じ」で猪鍋をかぎつけて番屋に犬が来たと思ってシッシッと追い払う場面や、「粗忽長屋」の冒頭で赤犬が下駄をくわえていこうとするのを追い払って「赤(犬)出て行け」と言ったのを「カカア出て行け」と聞きまちがった八っつあんが、何だって朝っぱらから夫婦喧嘩をしやがるんだと独り者の熊公のところにやってくるなど、脇役どころかチョイ役ばかりだ。

「犬の災難」にしても主役は犬ではない。人から預かった酒や料理を飲み食いしてしまった男が、外から入ってきた犬のせいにして言い逃れをするという噺である。「猫の災難」という題で、犬を猫に変えて演じられることもある。つまり犬でも猫でも大差がないような役回りであり、主要な役割は果たさない。

「犬の目」は上方落語のネタなのかもしれない。三代目桂米朝師匠の演じたもので紹介したい。

評判の目医者に、目を診てもらいにある男がやってくる。医者は男の目玉をひょいひょいと取り出し、ジャブジャブと洗って裏の干場にぶら下げておく。助手に取り込んでくるように命じると、干しておいた目の玉がない。下で野良犬があくびをしている。さてはこの犬が食ってしまったなと思った助手は、どうしましょうかと目医者に伝える。目医者は、ほな、しゃあない。その犬の目玉を代わりに入れよか、と言って犬の目玉をひょいひょいと取り出す。うまく大きさも合い、患者の男は、犬の目玉とは知らず喜んで帰る。

ところが翌日、具合を伝えにきた男にどうだと訊いてみると、以前よりよく見えるようになり夜目もきくのは便利でええんですが、寝てる時にちょっと物音がすると目を覚ましてしまうんですわ。ふーむ、なるほど。それはまだええんですけど、困ったことがおます。何じゃいな、それは。へえ、電信柱を見ると片足もたげて小便をかけたくなるんですわ。これがオチという噺である。

この二つの噺でも犬は脇役である。どうも落語の中では、通行人その1程度の扱いしかされていないようだ。犬だけで長くなってしまったので、猫編は次回。

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