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2010年1月27日 (水)

生々流転・その2

潮の満ちるときと干るときがあるように、人も充実しているときがある一方で渇れてやせ衰えているときがあったりする。月が満ち欠けするのにも似ている。

何をやってもうまくいくときには、人はあまり深く物を考えないのではないか。自分の思う通りに物事が運び順調に事態が進むとき、ためらったり踏みとどまったりする人間は少ない。概ね勢いに乗ってさらに前へ、もっと遠くへと野心的になる。トラップや落とし穴が待ち構えているかもしれないなどとは夢にも思わない。

一方、その逆に何をやっても裏目に出てしまい、心が萎縮してしまっているときにもあまりいい考えは浮かんでこない。どうしても暗い方へ、負の考えの方へと傾きがちになる。貧すれば鈍すという言い方の通りであろう。

望月でもなく新月でもなく、その中間の状態でいるというのが理想的だがなかなかそううまくはいかない。風が吹き荒れるような一日があると思えば、小春日のおだやかなぬくもりの中でウトウトと午睡をしたくなるような日もある。同じ状態でいられることなど現実的にはありえないことだ。

テニス4大大会の幕開けとなる全豪オープンにベルギーのジュスティーヌ・エナンが復帰した。久々に彼女のプレーを目にする。ロシアのナディア・ペトロワを破って4強入りしたようだ。第1セットのタイブレイクの途中まで観ながら眠り込んでしまったので、結果が分からずにいたのだがネットのニュースで準決勝進出を知った。エナンの姿を見ていると、同じベルギーのクライシュテルスとの明暗を思う。

去年の全米オープンでクライシュテルスが優勝した時に、ブログでも取り上げた(2009.9.20「クライシュテルスの復帰」)。その記事の最後にエナンの復帰はないのだろうかと書いた。あのシャープなバックハンドショットをもう一度見てみたいと思っていたからだ。ショットの鋭利さは健在だった。まるでナイフのように相手コートに鋭角的に切り込んでいく。168cmという身長は大柄なテニス選手が多い中では小さく見える。しかし鋼のような強靭さを感じさせる。ペトロワとの第1セットではトスアップが低いのかファーストサービスが入らない。おそらく40%くらいしかファーストが決まらなかったのではないか。セカンドサービスからの攻撃の不利な点を、ベテランらしい巧妙な試合運びと鋭いバックハンドショットで立て直している姿が印象的だった。

クライシュテルスは結婚し母親になり、家庭的な幸福の中で一線に復帰してきた。エナンは離婚という家庭生活の破綻からテニスに集中できず引退し、今季の全豪オープンで1年半ぶりの復帰を果たした。個人的な迷いから吹っ切れたのだろうか。解説者の話では、グランドスラムで唯一手にしていないウィンブルドンの優勝を目標に復帰したのではないかという。生涯グランドスラムの達成という新たな目標が彼女をコートに戻らせたのだとすれば、ファンとしてはうれしいことだ。

決してベストではないようだが、決勝まで進んでいってほしいものだと思う。テニスプレーヤーとしての復帰もそうだが、一人の人間が自分と格闘している姿を目にするとどうしても声援を送りたくなる。

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