見ているやかんは…
11月の実力試験が、昨日あるいは一昨日学校で行われ、採点された答案がすぐに返された。いつも元気な中3生が、今日は急にしぼんで元気がない。さては実力試験が思ったように取れなかったなと思ったが、案の定これまでで一番悪い点数だった。自宅でもかなりの勉強をし、分からないところは必ず質問をする生徒なので、がんばりは今年の3年生の中で一番だと思う。しかし、がんばっている分がすぐにそのまま点数に表れるわけではない。特に今回みたいに点数が下がると本人が一番ガクッと気落ちする。
がんばっているのだがなかなか思ったように点数が取れなくて意気消沈している生徒には、この時期にいつも話すことがある。やかんの話である。
やかんに水を入れてお湯を沸かそうと思ったときに、なかなか沸かないからと火を止めてしまったらどうなる?それでお終いになってしまうだろう。理科の融点・沸点のグラフを覚えていると思うけれど、勉強しているのになかなか点数が上がらない時期はちょうど途中の段階のようなものだと思う。結果が出ないからといって努力をやめてしまったら、その後の変化は起こらない。融点のグラフの平らな部分が続いてすっかり融けてしまわないと温度は上昇しない。やかんに水を入れたときも加熱を続けなければ沸騰するところまで行かない。
状態変化はすぐには起きない。量が多くなればなるほど変化にも時間がかかる。だから焦らず、これまで続けてきた努力を続けていくことだ。必ずその先の変化はやってくる。そこまで待ちきれなくてあきらめてしまう人は、とてももったいないことをしている。
そしてもう一つ。得意な部分をしっかり固めるということ。不得意な部分はもちろんできるだけ克服するための努力を重ねなければならないが、不得意部分は時間とエネルギーをかけた割にはなかなか点数が上がらないことも多い。それに引きずられてせっかく得点源にしている得意な教科や部分まで調子を崩してしまってはいけない。取れる部分で取れない部分をカバーすればいいんだというくらいの気持ちで、得意科目、得意分野を確保することが大事だと思う。
壁を越えるためにはそれぞれの今の実力に応じてこなさなければならない絶対量が存在する。中途半端な状態で止めてしまうと、壁を登り切ることができず、胸突き八丁の苦しさしか残らない。これを突き抜けると一段上のレベルに上がっていけるのだと信じて続けていってほしい。
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