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2008年9月17日 (水)

恐るべし、ジャズ・ジャイアンツ

あっと気がつけば半月以上も放置しておりました、ハハハ…。

さて、岩手県一関市には全国的にその名を知られたジャズ喫茶「ベイシー」があります。リンクしていただいている大験セミナーの金田先生の教室から徒歩3分の距離にあり、教室におじゃますると連れ立ってベイシーに行き、ジャズを聴いてくるということもよくありました。

この「ベイシー」のマスターが"Swifty"こと菅原正二さんで、ジャズファンの方はよくご存じだと思います。その菅原さんが朝日新聞の土曜の岩手版に「Swiftyの物には限度、風呂には温度」という素敵なコラムを載せています。毎回、おなじみの軽妙な語り口で楽しませてくれるのですが、9月13日付のコラムを読んでいて一つのことをきわめた人はすごいものだなあ、とつくづく感心しました。

今回のコラムはピアノの巨匠、ハンク・ジョーンズの話から始まるのですが、このハンク・ジョーンズ氏は1918年7月生まれで、御年90歳。もちろん現役のピアニストです。N響と演奏するため来日していて、滞在先の帝国ホテルにいるハンク・ジョーンズと電話で話をすると、ひとしきりしゃべって「じゃ練習に戻る。又な!」と告げ、時間を惜しむようにピアノを弾き始めたというエピソードを紹介し、菅原さんはこう書いています。

 今年7月に満90歳を迎えたハンク・ジョーンズはジャズ界の至宝であるが、毎日4時間の練習を今でも欠かさないそうである。それどころか「もっとピアノが上手になりたい」とも語っている。 
 素晴らしい。
 身近なところでは今年75歳になったアルトサックスの渡辺貞夫さんなども同じことを語っており、とにかく毎日精進を怠らないのだ。
 感心する。励みにもなる。
 こういう人たちは、トシをとることをマイナスではなく、プラスに変えているところがあって、トシと共にその音楽にますます磨きがかかっていくのがよく分かる。
 そりゃそうだ。重ね積んだ経験が物をいう。「どんな経験でも自分の糧にすることはできる。人生に無駄なものなんてないからね」と、これもミスター・ハンク・ジョーンズのお言葉だ。

すごいなあ。90歳になってなお「もっとピアノが上手になりたい」という言葉には頭が下がります。

ふと思い出したのが、これも日本の誇るジャズピアノの巨匠、穐吉敏子さんのこと。穐吉さんは夫君のルー・タバキン氏と率いていたビッグバンドを2003年11月に解散し、ソロ活動に入りましたが、その理由を知ったときは驚きました。「もっとピアノが上手くなると思うから、ピアノに専念したい」とのこと。確かそういう趣旨だったと記憶しています。

ハンク・ジョーンズ氏、渡辺貞夫さん、穐吉敏子さんいずれも大御所です。もうこれ以上練習なんかせずともいいじゃないですか、洒脱におもしろおかしく暮らされても誰も文句は言いませんよ。それなのに皆もっと上手くなりという、この向上心。この貪欲さ。前進することを止めない旺盛な精神。いずれも好きな道で一流をきわめた人たちだからこそ共通する意識なのでしょう。

「ベイシー」の菅原さんが末尾に紹介したハンク・ジョーンズ氏の「人生に無駄なものなんてないからね」は至言です。肝に銘ずべし。

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コメント

ベーシーがめちゃ近いのに、なかなか行っていません。自分の教室で塾生が切来る前のひと時、ジャズに浸っています。
この季節、秋はジャズがいいですね。
3日前から稲刈りに精を出しています。ちょっとくたくたです。終わりましたら奥州、北上方面のジャズ巡りをしたいと思っています。小林先生にナビをお願いしようかな~。それでは。

(学び舎主人)
コメントありがとうございます。
落語ばかり聴いていて、とんとジャズとは縁遠くなっておりますが、先日キース・ジャレットの「My Song」に入っている"My Song"と"Country"を久々に聴いてみたら、あまりにも心地よいので仕事が手につかなくなってしまいました。
奥州市にいいジャズ屋があると北上の従弟から教えてもらったので、お待ちしております。

投稿: かねごん | 2008年9月18日 (木) 12時55分

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